ぴよきちの娘は中学時代にバレー部に所属していましたが、学年40人近くいる大所帯だったこともあり、部活内の人間関係はかなり複雑でした。
1年生のうちに5人の部員が部活を辞めたよ。
「部活をやめる理由」は部員それぞれでした。
- 部活以外にやりたいことが出来たから
- レギュラーに選ばれなかったから
- 部活内の人間関係がうまく行かないから
- 練習がきつくて体力がついて行かないから
顧問の先生と合わなくて辞めるとコッソリ教えてくれた部員もいたそうです。
「子どもが部活を辞めたいと言ったけど、逃げ癖がつくと思ったから許さなかった」
と娘の友達のお母さんから聞いたことがあります。
子どもが勇気を振り絞って「部活を辞めたい」と親に相談しても、途中で部活を辞めることは「逃げ癖がつく」とか、「甘えているだけだ」と言って反対され、結局引退するまで辞めることができない子がいるのです。
部活を途中で辞めることが本当に「逃げ癖」や「甘え」に繋がるのでしょうか?
実はぴよきちも息子に部活に行くように強要してしまった過去があります。
中学生だった息子から「部活を辞めたいんだけど…」と相談されたのに、「もう少しだけ頑張ってみたら?」と無理矢理行かせ続けた結果、息子はやりたくて始めたバスケなのに大嫌いになってしまいました。
今回は「部活を途中で辞めたとしても、甘えではないし逃げ癖なんてつかない!」とぴよきちが断言する理由、そして息子が行きたくないと言っていた部活を行かせ続けて失敗したことについてまとめます。
この記事が「部活を辞めたい」とお子さんから相談されて、どうするべきか?悩んでいる保護者の方の参考になれば幸いです。
部活を途中で辞めたいと言える勇気
思春期に入った中学生は、自分の弱みを親に見せようとはしないものです。
ぴよきちの息子も中学生になってからは口数が段々と減り、自分の弱みや悩み事などの話はしなくなっていたのですが、珍しく話しかけて来たな…と思ったら「部活を辞めたい」という相談でした。
自分の甘えで逃げたいと考えている子は、親に「部活を辞めたい」と相談することはありません。
親に内緒で部活をサボっていた方が楽ですからね。
顧問の先生には「家の用事がある」と伝え、親には「今日は部活が休みだった」と言って部活をサボっている子は息子のチームメイトに何人もいました。
息子が入っていたバスケ部では、半数近くの部員が「上手に」部活をサボっている状態でした。
そんな同級生がいる中、息子から「部活を辞めたい」と相談されたことは「甘えや逃げ」ではなくとても勇気がいる行為でした。
上にも書きましたが、当時はそれに気づかず「もう少しだけ部活を続けてみたら?」と見当違いなアドバイスをして部活を無理矢理続けさせてしまいました。
今でも後悔しています。
子どもを信じてあげることの大切さ
部活を辞めたい理由は人それぞれ違うと書きましたが、息子が部活を辞めたかった理由は、
「部活をサボっているチームメイトがレギュラーになっているのに、真面目に練習に参加している自分がベンチにいる」ことに対する不満からでした。
レギュラーになれなかったのは息子の性格にも原因がありました。
それでも例えどんな原因があったとしても、一番優先させるべきだったのは息子の「部活を辞めたい」という気持ちでした。
「なぜ部活を続けるのか」「部活に何を求めるのか」それは子どもが決めることであり、親が決めることではありません。
息子が辞めたいと言ったタイミングですぐに部活を辞めさせて、何か別のやりたいことをやらせる。
一番最初に相談されたときにこの選択ができていたら、息子は今でもバスケが好きでいられたのかもしれません。
部活を辞めさせるべきか迷ったら考えてみて欲しいこと
部活をしている今の状態は、お子さんにとって幸せですか?
部活内の人間関係で悩んでいる、練習が体力的に厳しくて勉強が手につかなくなって困っている、そんな生活は幸せではありませんし健康的ですらありません。
部活はこの先いくらでも入り直すことができますから、まずはお子さんの日々の精神状態を安定させることを優先に考えてあげてください。
皆さんがぴよきちと同じ失敗をしませんように…。
部活を途中で辞めると成績が下がる?
ぴよきちの娘の今までの部活遍歴
- 小学4年生から卒業するまで⇒バスケ部の副キャプテン
- 中学時代⇒バレー部のキャプテン
- 高校時代⇒バレー部のキャプテン
- 大学の部活に在籍中⇒副キャプテン
ぴよきちの息子の今までの部活遍歴
- 小学4年生から6年生までサッカー部
- 中学時代はバスケ部
- 高校2年生現在バレー部
娘も息子もこのようにずっと運動部に所属して来て、たくさんのチームメイトと関わって来ました。
今までたくさんのチームメイトを見て来たからこそ分かることなのですが…
「部活を辞めても成績は上がらない」という顧問の先生の話はウソです。
部活を途中で辞めたチームメイトは沢山いましたが、自分の強い意志を持って部活を辞めた人はしっかり学校の成績を上げていました。
自分の意志で部活を辞めて、そのあと勉強を頑張ることで偏差値を大きく伸ばして行きたい高校に合格したお子さんを10人以上知っています。
それとは逆に、不満ばかり言いながら部活をサボっている生徒の方が、成績は上がらないどころか下がり続ける傾向にありました。
部活の不満ばかり言っていた息子も同じで成績は最後まで上がりませんでした。
「部活をサッと辞めた子より、中途半端にサボり続けている子の方が成績はイマイチだった」と娘も言っていました。
部活をサボる子って結局勉強も頑張らないんだよね。
「一発学習」的な指導をする顧問の先生にご注意ください
「一発学習」は別名「恐怖学習」とも呼ばれています。
指導者(大人)に怒鳴られたり、喝を入れられることで一時的にパフォーマンスが上がるという、その名の通り「一発」で効果が出る学習法です。
指導者(大人)に怒鳴られたら、怖くてやるしかないからね。
この「一発学習」にはマイナスの副作用があります。
それは、この「一発学習」を長く受けて来た生徒は、圧迫され続けたことがトラウマになりバーンアウトしやすいのです。
強く指示命令されたり、怒鳴られたり、喝を入れられるような強い刺激なしでは物事に取り組めない「主体性のない人」になってしまうそうです。
実は娘の中学時代の顧問の先生が、この「一発学習」をする人でした。
練習中、気に入らないことがあるとボールを床に投げつけたり、試合に負けると娘ひとりを皆の前に立たせて延々叱りつけたりしました。
ある日、家に帰宅するなり大泣きした娘の姿を見て本気で怒りを覚え、すぐに中学に電話をして、私ひとりで顧問の先生に話をしに行きました。
その日、私は娘に部活を辞めさせるつもりで中学に行ったのですが、顧問の先生から謝罪があったこと、何より娘が部活を続けたいと言っていたので、渋々娘の意見を尊重させました。
正直、怒りに任せて行動し過ぎちゃったかな…?と後から心配になりましたが(ぴよきちは小心者です)、娘は怒って家を出て行く私の姿を見て「お母さんは私の味方だ」と嬉しかったと言ってくれました。
娘と息子、今までたくさんの顧問の先生にお世話になっています。
バスケやバレーなどの競技では、厳しめに叱る顧問の先生が多いスポーツなのですが、このような「一発学習」をする先生は後にも先にもこの人ひとりだけでした。
息子はかなり早い段階で娘の顧問の先生が「ヤバい人」だと気づいていたそうです。
一度試合を見に行っただけですぐにおかしいことに気づいたよ。
もしこのような顧問の先生に対してお子さんが悩んでいる様子でしたら、部活をすぐに辞めさせてください。
最後に
息子のバスケの顧問の先生は、娘の顧問の先生のような「一発学習」を行う人ではありませんでした。
ただ先生の方針で、練習に参加していなくても試合で確実に得点できる生徒をレギュラーに選んでいただけでした。
大会で勝ち進むために、普段練習をサボっていても強い生徒を優先して試合に出す方針の顧問の先生はいます。
「色んな方針の顧問の先生がいる」ことは息子に伝えたのですが、部活を続けていくうちに自己肯定感がどんどん下がり続けて行きました。
中学の部活を引退したあとも、「自分には向いてるスポーツなんて何もない」と言って落ち込んでいたので、「向いているスポーツを検査してみる?と」聞いたところ「検査する!」と即答。
そして試してみたところ、遺伝子的にバスケ・バレーなどの球技に向いている体質であることが分かりました。
球技に向いていることが分かって逆に落ち込むかな?と心配したのですが、息子はとても嬉しそうに結果を眺めていました。
そして高校生になった息子はバレー部に入り、2023年の冬、バレー部のエースとして県大会に出場しました。
バスケ部時代の息子からは考えられないくらい楽しそうにプレーをしていました。
この遺伝子検査をしていなかったらバレー部には入っていなかったよ。
「部活を途中で辞めてしまって、自分はなんて中途半端な人間なんだろう」
そんなことを考えて落ち込んでいる人もいるかもしれませんが、自分が向いていない部活が分かっただけでも人生の大きなプラスになります。
今後の部活のために、お子さんに本当に向いているスポーツを確かめたい方もいますよね。
息子が検査した『エクササイズ遺伝子検査』はこちらです。
付属の綿棒でほほの内側(口腔粘膜)をこするだけのとても気軽にできる検査です。
最後になりますが、中学で部活を辞めたとしても、高校、そして大学、社会人と、この先スポーツを楽しむ機会はいくらでもあります。
部活を辞めたら、先ずは英検の勉強を始めるぞ!など次の目標を作ってみてくださいね。