こんにちは、ぴよきちです!
タイトルにした【監督が怒ってはいけない大会がやってきた】の著者である益子直美さんは、元全日本バレーボール選手です。
益子直美さんが現役で活躍していた1990年前後は、スポーツの指導で体罰は当たり前に行われていました。
部活中に水を飲んではダメとか、今の常識からかけ離れていました。
「監督に怒鳴られたり叩かれたりするのが当たり前」の毎日を送り、25歳で引退する時はバレーが大嫌いになってしまい、しばらくバレー界から遠ざかっていた益子直美さんでしたが…
日本のスポーツ界を現場から変えていこうと、2015年に子どもたちが心からスポーツを楽しめる「益子直美カップ小学生バレーボール大会(監督が怒ってはいけない大会)」を開催しました。
この記事では、本の感想と共に、「叱られる部活」に入っていたぴよきちの娘の「正直な気持ち」もまとめましたので、気になる方はぜひ読んでみてくださいね。
それでは、どうぞ!
「監督が怒ってはいけない大会」について
「1990年前後は、スポーツの指導で体罰は当たり前に行われていた」と書きましたが、平成生まれであるぴよきちの娘と息子はスポーツクラブ・部活で”体罰”を受けたことは一度もありません。
ただ、体罰こそありませんでしたが、指導中に「否定的に怒られる」ことは日常茶飯事でした。
小学生のバレーの大会で、ミスをした選手に1時間以上怒り続けている監督の姿を見るのは当たり前。
子どもたちもバレーボールの指導では基本的に「怒られて当たり前」という感覚が身に付いていました。
だからこそ、怒らない大会があると知ったときは「怒らずにどうやって指導するの?」と疑問だらけでした。
益子直美さんが主宰する「監督が怒ってはいけない大会」ですが、まず、トーナメント方式を取り入れていません。
トーナメント方式は勝抜き戦によって優勝者を決める競技方法なので、どうしても目の前の試合に勝とうと必死になり、勝利至上主義に陥りやすくなってしまいます。
1試合負けた時点で終了だからね。
そんな「勝利至上主義」を避けるためにも、リーグ戦を取り入れているとのことです。
リーグ戦(総当たり戦)なら沢山試合ができるね!
「監督が怒ってはいけない大会」のいちばんの目的は「勝利」ではなく、「監督が怒らない形で試合をすること」です。
他にもこの大会ではこのような配慮がされています。
- 開催地エリアの子どもたちだけを対象にした小規模な大会にする
- 交通費などで家庭に負担をかけずに1~2日で開催する
- 参加費を安くする
保護者にも優しい大会です。
試し読みの部分だけでもとても参考になりますので、ぜひ読んでみてください。
バレーボールで怒らない指導はできるのか?
小学生の頃からバレーボールを習っていた、ぴよきちの娘と息子に、「バレーボールで怒らずに指導をできると思う?」聞いてみたところ、息子からは「できないでしょ」と即答されました。
ただ、大学で教職を取っている娘は「怒らない指導」に興味深々だったので、アンガーマネジメントの話をする良いきっかけとなりました。
バレーボールに限らず、どのスポーツでも「100%怒らない指導」はできません。
著書【監督が怒ってはいけない大会がやってきた】の試し読みの中にも書いてありますが、このようことをした時にはきっちり叱らなければなりません。
- ルールやマナーを守れなかったとき
- 取り組む態度、姿勢が悪かったとき
- いじめや悪口を言ったとき
- 危ないことをしたとき
考えれば考えるほど、怒らずに指導することって難しいね。
小学生の指導に思うこと
ぴよきちは、まだ身体が出来上がっていない小学生のうちは、スポーツを楽しむことが出来れば十分じゃないかな?と思っていたのですが、益子直美さんも同じ意見だったので嬉しかったです。
「子どもたちが楽しんで取り組める環境作りをしたいと思って、怒らないバレーボール大会を始めました。小学生はスポーツを始める入り口の段階です。厳しい指導をするよりも、まずはバレーボールって楽しいなと思ってもらうことが大切です」引用:東洋経済ONLINE
「楽しんでバレーに取り組むことができる環境作りも」大切ですが、小学生のうちから厳しい練習を頑張り過ぎて身体を壊す子どもたちがいることも気になっていました。
捻挫を短期間で何度も繰り返したり、腰の骨にひびが入り手術したり、膝の半月板を損傷する子もいました。
どんなスポーツでもやり過ぎはいけません。
こちらは【スポーツドクター監修】のとても参考になる記事です。
⇒ 小学生でも起こるスポーツ障害。「やりすぎ」で子どもの成長を阻害していませんか?
部活で怒られ続けた娘の話
ぴよきちの娘は小学5年生のときに、仲の良い友達に誘われて地元のバレーボールのクラブチームに入りました。
クラブチームの監督は、怒るとバレーボールを投げつける人でした。
絶対に当たらないコースに投げてはいましたが、子どもたちは怖くて目をつぶって身構えていました。
中学では1学年に部員が40人いる大所帯のバレー部でキャプテンを務めました。
顧問の先生は、試合に負ける度にキャプテンである娘を一番前に立たせて何十分も叱り続けました。
中学の部活に疲れて、玄関に入るなり大泣きすることもありました。
中学3年生の秋に私立高校のバレー部の監督から推薦の話をいただいたのですが、娘は躊躇なく断り、バレーとは全く関係のない勉強に厳しい公立高校に進学しました。
「高校では違うスポーツに挑戦しようかな?」と言っていた娘でしたが、再びバレー部に入りました。
「え?またバレー部に入るの?」と心配でした。
娘がバレー部に入った理由は、先輩たちが全員優しく楽しそうに練習をしていたからでした。
顧問の先生も初心者で、一緒にコートに入って練習を楽しんでいたよ。
中学までの「勝ちを目指すバレー」とは全く違い、高校のバレー部は生徒主体で練習をしていて、1回戦に勝てれば大喜び!の自他ともに認める弱小部でしたが、娘は初めて「バレーが楽しい」と思ったそうです。
娘は大学ではバレーを続けませんでした。
理由は「高校のバレーが最高に楽しかったからです」
「楽しいまま終わることが出来るなんて幸せだよね」、と娘は笑顔で言っていました。
まとめ
小学校から中学校、そして高校とバレーを続ける人はとても少ないと聞きました。
中学から高校に上がる段階で、半分に減ってしまうそうです。
ルールを覚えて、基礎練習をこなして身体が動くようになったところでやめてしまうのは勿体なく感じます。
ぴよきちの娘も、益子直美さんの主催する「監督が怒ってはいけない大会」に参加して、もっと早くにバレーの楽しさを知っていたら、もしかしたら大学でもバレーを続けていたかな?
子どもが大きくなった今だからこそ、考えてしまいます。
今後の大会スケジュールはこちらから確認することができます。
ピンク色の大きな横断幕がとても目立っていて素敵です。